momoの雑記帳

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旭川いじめ凍死事件について思うこと

今年の3月北海道旭川市の公園で女子中学生が凍った状態で発見されるという事件があった。
そのことについて今回は忘れてはいけない記憶にするためにもここに残しておこうと思う。



経緯としては、
被害者の女の子は2019年4月に旭川の中学校に入学した。入学してまもなくより、数人の男女中学生にいじめられるようになった。その中には、他校の中学生男子も混ざっており、裸の動画を送るようにLINEで脅迫を受け実際にその写真や動画を送ってしまった。それが、いじめグループ内に拡散され、後日被害者は別の場所に呼び出され自慰行為を強要され、レイプされるという被害を受けた。
いじめは次第に激化していき、同年の6月、被害者は10人近くに囲まれ近所の川に飛び込まされるという事件が起こり、警察が出動することとなった。いじめグループは警察の事情聴取の際に、「被害者は母親から虐待を受けていたので飛び込んだ」と嘘の発言を行い、被害者が入院した際も母は娘に会うことさえできなかった。しばらくして、被害者の話から不審に思った警察が捜査を行い、画像などからいじめがったことを認識。調査を行うも十分な証拠がなく厳重注意にとどまった。母親は教育委員会や担任、教頭に何度もいじめをなんとかしてほしいと嘆願したが有耶無耶にされいじめは続くこととなった。
中学校教頭は「10人の加害者の未来と1人の被害者の未来どっちが大切ですか。10人ですよ。1人のために10人の未来を潰していいんですか。どっちが将来の日本のためになりますか」と被害者母へ発言していた。
2021年2月13日、被害者は氷点下17度の夜に家を飛び出してから行方不明となり、ひと月経った3月23日凍死状態で発見された。



本当にこんなことが小学生・中学生の間で行われていたことなのかと耳を疑った。グループの中には小学生もいたようで、被害者が性的なことを強要された現場を見ていたそうだ。こんなことが許されていいのか。どうしてここまでのことが、できるのか。
倫理観の欠落やねじ曲がった人間性だけでは済まされない非人道的な行動はどこで生まれたのか、理解することができない。
もし、私が被害者の立場であったなら母に相談できただろうか。中学生の何の力も持たない子供が、「裸の画像を送って脅されているの。お母さん助けて!!」と言えただろうか。答えはきっとノーである。彼女は、死んでからのことも想像したかもしれない。あの裸の動画が出回ったら・・・母にいじめられたことがバレてしまったら・・・絶望しながら家に帰ることもできず、ひとり凍えながら死んでいった。
私が母親なら加害者に復讐を考え、犯罪を犯してしまうだろう。娘の命も人生も未来もこれからの全てを奪われ、人としての尊厳すら汚され、何もできなかった自分を責めるしかないのだ。

被害者の名前は大々的にニュースになり、自慰行為の強要・レイプがあったことを晒しあげられ、顔写真まで載っている。一方、加害者は全員未成年のために一切名前などの情報は公開されることはない。家族のことを思うと、自殺してもおかしくないのではないか。
彼女が亡くなることになってしまった本質的な原因はどこにあるのかはっきりとはしていない。いじめのグループだったのか、それを無かったことにした教頭か、最初のいじめの報告を彼氏とのデートと言って断った担任か、娘の変化を見抜けず相談してもらえなかった母親か。ネットでも議論はたくさんされている。私は、この事件をもっと身近で話し合うべきだと思う。重たい話題や悲しい話題から逃げて、楽しく明るく生きることも大切だと思う。しかし時に、自身の価値観を再認識することは価値ある行動だと思う。


彼女の冥福を祈っています。